2008/05/30 [金]
前回更新されて以来ずいぶんと久しぶりになりますが、OpenSSL 0.9.8h が公開されました。今回は比較的変更点が多いようです。主なものは以下の通り。
- TLS ハンドシェークからサーバ鍵交換メッセージが省かれていた場合、クラッシュする問題の修正
- TLS サーバ名拡張での二重 free 問題の修正
- SSL_CTX_use_certificate_chain_file() でエラーキューをクリア
- 一般販売 CA の、ルート CA 証明書を OpenSSL と一緒に配布しないようにした
- 二つの個別の不正なメモリ参照を修正
- 0.9.9-dev からアセンブラで書かれたモンゴメリー(Montgomery)乗算ルーチン bn_mul_mont。0.9.8 では標準では x86_64 のは有効。x86_32 では enable-montasm オプションを Configure 時に指定することで有効化できる。
- TLS セッションチケットコールバックの追加
- 標準の ENGINE 処理をキャッシュするために ENGINE 内部論理処理ルーチンを置き換え
- 0.9.9 から CMS コードのバックポート
- GMP エンジン“糊”の更新
- Zlib 圧縮 BIO
- RFC3394 互換 AES 鍵包みの実装のため、AES_wrap_key() と AES_unwrap_key() 関数を追加
- ASN1 構造を処理するための便利関数の追加
- RSA_eay_mod_exp() と BN_MONT_CTX_set() での BN フラグ処理の修正
- ネットウエアのサポートのための修正
- RFC3546 で定義された証明書状態要求 TLS 拡張の実装
by seclan