melon を使うと、特定のドメインのメールはプロバイダ経由で、その他のメールは直送でというように、送信先ドメインによりメールの送信方法を変更することができます。ただし、その場合プロバイダのメールサーバは SMTP-AUTH が使用可能でなくてはなりません。
- アカウント情報の設定
まず、アカウント情報セクションを作成します。ログイン ID は myname@example.comなので、セクション名を account:myname@example.com としてみます。
[account:myname@example.com]
User=myname@example.com
Pass=password
AllowPlain=1
- サーバ情報の設定
次にサーバ情報を設定します。プロバイダのメールサーバが mail.example.com なので、セクション名を smtp:mail.example.com としてみます。もし smtps (SSL) での接続を指定されている場合には下の ConnType の値を 1 にし、Port の行を除去してください。もしプロバイダがサブミッションポートを提供していない場合には、Port の行を除去してください。その場合 Port 25 に接続しますが、もし ISP が OP25B でこのポートを塞いでいると接続できませんのでご注意ください。
[smtp:mail.example.com]
Server=mail.example.com
ConnType=0
AuthType=all
Port=587
- ログイン情報の設定
今までのアカウント情報とサーバ情報をまとめたログイン情報を定義します。セクション名を login:smtp:myname@example.com としてみます。
[login:smtp:myname@example.com]
Server=smtp:mail.example.com
Account=account:myname@example.com
- ルート情報の設定
実際のルート情報を設定します。ここでセクション名を route:default としてみます。この設定で、指定されたドメインのメールは login:smtp:myname@example.com で示されたサーバに転送され、残りのメールは直送されます。任意のサブドメイン全てを指定するには「*.」を前置します。例えば *.example.com とすると、example.com だけでなく、a.example.com や aaaa.example.com も条件に一致するようになります。この設定でドメイン名を列挙するときに余分な空白をつけないようにしてください。ver1.70 以降では、振り分け条件としてドメイン名だけではなく、メールアドレス (例: test@example.com) を指定できるようになりました。また送信先による振り分けだけではなく、送信元、つまり自分のメールアドレス、もしくはドメインで振り分け可能になりました。その場合 from: を前置してください (例 from:test@example.com)。
またIDN の場合、ドメイン名は xn-- 形式で記述してください。
[route:default]
route1=login:smtp:myname@example.com aol.com
route2=login:smtp:myname@example.com docomo.ne.jp *.vodafone.ne.jp *.ezweb.ne.jp
default=direct
- SMTP Proxy (ルーティング) 機能の使用設定
melon.ini の [rsmtpd] セクションに Route を追加し、[route:default] を使用するよう指示します。
[rsmtpd]
Route=route:default