プログラミング言語 C の新機能 Part III: 何でも取り込め!
(1999/03/20 [土])
K&R の時代の C 言語では、プロトタイプ宣言はありませんでした。したがって、コンパイル時には、型検査はできず、その正当性はプログラマが保証するしかありませんでした。ANSI C ができてからは、プロトタイプ宣言をすることで、分割コンパイル時の型検査をすることができるようになりました。その結果、プログラマの負担を減らし、プログラムの信頼性をあげることができました。そのプロトタイプ宣言とある種のマクロなどが定義されてあるのがヘッダファイルと呼ばれるものです。通常ヘッダファイルは、なんとか.h と言うように、拡張子「.h」をつけることであらわします(C++ では拡張子をなくすという暴挙に出てますが...)。そのヘッダファイルをソースファイルに取り込むことで、そのヘッダにある機能が有効になるのです。
そして今度の C 言語でも新たなヘッダファイルが追加されています。従来のヘッダファイルと追加されたヘッダファイルを見てみましょう。
表の中で赤の部分が今回の規格で追加されるヘッダファイルです。今回の C 言語では整数型に関係のある部分の整備や浮動小数点演算の強化などが行われています。具体的にどんな内容なのでしょうか?楽しみですね。
*祝 10 日目!しかし、悲しいお知らせが...。
そして今度の C 言語でも新たなヘッダファイルが追加されています。従来のヘッダファイルと追加されたヘッダファイルを見てみましょう。
ISO/IEC 規格 | 対象 | 説明 |
---|---|---|
9899:1990 | assert.h | 診断 |
ctype.h | 文字処理 | |
errno.h | エラー | |
float.h | float型特性 | |
limits.h | 整数型の大きさ | |
locale.h | ローカライゼーション | |
math.h | 数学 | |
setjmp.h | 大域ジャンプ | |
stdarg.h | 可変引き数 | |
stddef.h | 共通定義 | |
stdio.h | 標準入出力 | |
stdlib.h | 一般的な関数 | |
signal.h | signal処理 | |
string.h | 文字列処理 | |
time.h | 日付 | |
9899/AMD1:1995 | iso646.h | 代変表記 |
wchar.h | 拡張マルチバイト文字,ワイドキャラクタ | |
wctype.h | ワイドキャラクタ分類、マップ | |
9899:1999 | inttypes.h [1][2] | 整数型フォーマット変換 |
complex.h [1][2] | 複素数 | |
stdbool.h | bool型と値 | |
tgmath.h | 汎用型数学 | |
fenv.h [1][2] | 浮動小数点環境 | |
stdint.h [1][2] | 整数型 |
表の中で赤の部分が今回の規格で追加されるヘッダファイルです。今回の C 言語では整数型に関係のある部分の整備や浮動小数点演算の強化などが行われています。具体的にどんな内容なのでしょうか?楽しみですね。
*祝 10 日目!しかし、悲しいお知らせが...。
by seclan