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IE5 探検隊

Last update: 1999/05/19

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 何を血迷ったか、Win98 に IE5 を導入(インストール)してしまいました。導入自体は簡単で何の問題もなく終了しました。しかし、その後が問題でした。まず、エクスプローラが変わってる!具体的には何とエクスプローラにロゴが表示されている!えっ、普通は表示されてるよってか?いえいえ、僕のところでは、Kill IE4 Logo というソフトを使って常にロゴを消しているのです。それにもかかわらず表示されているのです。うそー。というわけで、IE5 にも対応するよう修正しなくては。
 それから調べていくと、エクスプローラの変化はそれだけではすまなかった。メ、メニューの構成が変わっている。そう、IE4 のエクスプローラでは、メニューは ReBar Control(つまみのついているやつ) + Pager Control(ウィンドウを狭めると両端に出てくる矢印のやつ) + ToolBar Control(メニュー項目の部分) + Popup Menu(メニュー項目をクリックすると出てくるやつ) というコントロール群から成り立っていたのであった。しかし、IE5 のメニューは、ReBar Control + ToolBar Control から成り立っているようである。さらに、Window をせばめると IE4 では Pager Control のはたらきにより両側に矢印がつき内部のメニューをスクロールすることができるようになっていた。IE5 のでは、右端に不格好な >> という記号がつき、それをクリックすると表示されない部分の内容がポップアップ表示されるようになっている。
 また UI を変えたのか...。筆者はそう思いつつ、なにげなくスタートメニューをクリックした。するとそこには驚くべき光景が待ち受けていた!
 スタートメニューの“プログラム(P)”の、す、すべての項目がソートされてる...。IE4 からメニューの項目は自由に移動できるようになっていて、自分でカスタマイズができるようになっていた。しかし、今やその設定は見る影もなく、すべて文字コード順にソートされなおされているのであった。また、やり直しか...。それしか選択肢の無い筆者には再び各メニュー項目を手動で入れ替えることしかできなかった。
 作業しながら、メニュー項目を入れ替える筆者の脳裏にある考えがよぎった。まさか、あそこも初期化されているのか?
 筆者は、慌てて、デスクトップ上にあるどでかい青色の e の字をダブルクリックした。すると IE5 が起動した。しかし、なんと妙なダイアログが表示されたのだった。オフライン作業:現在、インターネットには接続されていません。コンピュータに保存されているインターネットコンテンツを表示するには[オフライン作業]をクリックしてください.....。そういえば、インストールのときに選択したな、でもまさか毎回こんなもの出てくるわけじゃないよなと思いつつ、適当にクリック(しかし、今後筆者はこのダイアログに悩まされることになる)。IE をインストール直後、初めての起動時には Microsoft のサイトに必ずつなぎに行こうとするので電話線をはずしておいたのは言うまでもない。
 微妙に変わったツールバーを見ながら、オプションを探す。しかし、IE4 のときの場所にはなかった。むむ、どこにいった。懸命に探す筆者が「ツール(T)」のメニューを開いたとき、それは見つかった。「インターネットオプション(O...」。そいつはそういう名前だった。筆者がその項目をクリックすると一見、IE4 の時と何ら変わりのないダイアログが表示された。
 なんだ、変わってないのか。といいつつも、さりげなく各項目をチェックしていった。すると、ななななんだこれは!筆者の目前にまったく知らない光景が展開されていたのだった。
 そのタブの名前は「接続」という。ダイアルアップの設定として、それぞれに対してプロキシーの設定などができるようになっている。しかし、IE4 の時にはたしかにこんな内容ではなかったのだ。驚きを押さえつつ、「詳細設定」のタブをクリックする。
 なんといきなり設定項目の初めに「HTTP 1.1設定」があるのを発見。IE4 の時は、この項目は一番下にあったものである。いろいろなところが変更されてることを予感させつつ、詳細にチェックすることにした。見ていると新しくいくつかのオプションが追加されていることがわかった。特に「ブラウズ」の部分がすごい。「Web アドレス用のインラインオートコンプリートを使用する」「アドレスバーに[移動]ボタンを表示する」「いつも UTF-8 として URL を送信する」などなど、いろいろ変更されていることがわかった。そして、予感していたとおり、すべての設定が初期化されていることがわかった。また設定を全てやり直しである。
 えーと、「Internet Explorer の更新について自動的に確認する」にチェックが入っているぞ。何考えてるんだ!またしても勝手に Microsoft のところに勝手につないで、個人情報を流出させるようにしているのか!!!「いつも UTF-8 として URL を送信する」にチェックが入っているぞ。何考えてるんだ!まだそんなもんに対応しているところなんてほとんど無いぞ!!「ページのヒットカウントを使用する」にもチェックが入っているぞ。何だこれは。なになにオフラインで見た回数を、オンラインで接続した時、勝手にそのサイトに送信するだと!ふざけるな!このように初期設定がなされているので、IE5 を使用しているぱっぴー初心者はいろいろな情報をあちこちにばらまいていることでしょう。
 それにしても、おかしいな。クッキーの設定がないぞ。不審に思いつつ、その設定部分を探す。懸命な捜査の結果、ようやくその設定を発見。なんと、「セキュリティ」タブの「レベルのカスタマイズ」の部分でできるようになっていた。もちろん、デフォルトは有効になっている。クッキーとは Web ページから指定された情報を利用者の計算機に保存しておき、再度その Web ページを訪れた時保存された情報を取り出し利用する機構のことである。例えば、この機構を利用することで、どのサイトからこのサイトにやってきて、何月何日何時何分何秒何回そのサイトを訪れ、何時間何分何秒そのページを見ていたかということを調べることができる。つまり、利用者の行動追跡が可能になるのである。他にも、掲示板などで自分の名前をクッキーに登録しておくことで、いちいち名前を打ち込まずにすますこともできる。このように必ずしもクッキーは悪ではない。しかし、やはり行動追跡に利用されることは嫌なのでクッキーを無効にしておく。
 初心者は絶好のカモだな。そんな印象を持った。
 さて、導入の結果、Windows や IE の起動が遅くなった気がするとか、システムに必要なモジュールがまたしてもいろいろ入れ替えられるとか、ページの読み込み/表示が以前より遅くなったとか、さりげなく「別々のプロセスでブラウザを起動する」オプションを有効にしておくことで、メモリと引き換えに以前より安定になっているように見せかけるようになっているとか、abc.htm#label という形式の URL を入力した時に正しくジャンプしない時があるとかいろいろあるけど、とりあえず、筆者はいいところを二つ発見することに成功した。一つは、ステータスバーの URL 表示領域である。IE4 の時は、何を考えているのか知らないがこの領域は非常に狭かった。IE5 ではこの領域は広く取られ、URL を確認しやすくなっている。もう一点は、PPP 接続についてである。IE4 の時には PPP 接続する時には、パスワードを使用した認証の後、すぐには接続 OK にはならなかった。実際にはパスワードによる認証後にはすぐにアクセスはできたのであるが。それが認証後すぐに接続 OK と出るようになった。もっとも IE5 の導入の前に Win98 Y2K アップデートを入れたのでそっちのおかげかもしれない。おっと、そうそう。ツールバーもカスタマイズできるようになってたっけ。
 疲れ果てた筆者はこの探検を終わりにすることを決意した。再び探検する必要が生まれないことを祈りつつ。(了)

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