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Last update: 2000/06/20
(c)2000 seclan. All rights reserved. Homepage: http://seclan.dll.jp/ E-mail: seclan[ここはアトマークに置き換えてください]dll.jp 最近のアメリカでの Linux ブームはすごいものがあります。それが証拠に、新しく出荷される PC に Linux のプリインストールされたものが出るくらいです。今までは、プリインストールされるのは Windows だけでしたからね。これに引きずられるように、日本でも Linux が注目されるようになりました。それが証拠に (^-^;)、老舗の UNIX USER を始め、Linux Magazine など複数の UNIX 系の雑誌が出版されています。 さてその Linux ですが、最近 Vine Linux 2.0 がリリースされたという情報がありました。そこでさっそく手に入れようと、現在発売中の UNIX USER 7 月号を買ってきました。今月の UNIX USER には Vine Linux 2.0 のバイナリとソースが入っているのです。実は、同じく発売中の Linux Magazine にも入っているのですが、こちらは、バイナリしかありません。やはり Free UNIX はソース付きでないとね。ただそのかわり、そっちは複数のディストリビューション(四種類)が入っています。 で、手に入れるとやはりインストールしたくなるわけです。ふと手元を見ると、なぜか、10G のハードディスクのくせに 2.5G ほど空き領域がある ThinkPad600 があるわけです。Linux をインストールするには十分な空き容量です (^-^)。ちなみに、この ThinkPad には、現在のところ主に C: には Windows を、D: には Data をという使い分けをしています。 雑誌から取り出した CD は二枚で、一枚はバイナリ用、もう一枚はソース用です。最近のこの手の CD は CD Boot が可能なものが多いのですが、この Vine Linux の CDROM も、案の定 CD Boot 対応でした。というわけで、CD Boot ができる機械では、CD を挿入して待っているだけでプログラムを起動させることができます。我が ThinkPad600 はもちろん CD Boot 対応なので、何の問題もなく起動できるはずです。ただそれをやるには BIOS を設定する必要があります。そんなわけで、まず CD から起動するように設定しました。 では、さっそくインストール ! といきたいところですが、以前インストールしようとしたときの FreeBSD の 8G 境界事件や、Linux おまかせインストールコースでの二つの拡張領域事件が頭の中をちらつきます。前者は、インストールしようとパーティションを指定してもなぜかインストーラに跳ねられてしまう。いろいろパーティションの大きさを変えてもだめ。で結局、ディスクの先頭 8G にパーティションが納まっていないとだめであるという事件。後者は、すでにハードディスクに拡張領域があるにもかかわらず、おまかせインストールをすると、あろうことか Linux 用の拡張領域を新たに作成してくれたという事件。基本的には、拡張領域は MBR の中に一つだけということになっています。そんなわけで、「本当に信用していいんだろうか...?」という考えが頭の中をよぎります。 「まぁ、最近はディストリビューションも整理されてるし、インストーラも改善されてきてるから、別に変なことは起こらないよな...」と、そう思うことにし作業をすることにしました。本当はインストールする前には各ドライブのバックアップをしておくもんですが、適当な保存装置を持っていないうえ、前使っていたのも今はトラブル状態で使うのが難しい状況だったのです。そんなわけで、インストールしようかと思ったのですが、思い直して、現在の MBR のバックアップを FD に取って置くことにしました。この作業は簡単ですぐに終わるから、一応の気安めにやったという話は...、...、話は...、...。 まままっ、というわけで、CD を入れて、マシンをリブート、インストールだ ! UNIX のインストーラたるもの、こんなにユーザを甘やかしていいのか! なんと、Vine Linux のインストーラは、従来の Text モードに加え、Graphic モードがあるのです。選択すると、おもむろに X Window System が起動し GUI 画面になるのです。それにしてもいきなり X が起動したのには驚きました。ただし画面サイズは、VGA サイズというのが...。まぁしょうがないですね。起動すると、ナビゲーション用のダイアログが表示され、設定項目の内容の説明が左部分に表示されます。これは昔に比べると大きな進歩でしょう。 キーボードやマウスを選択した後、パーティションの設定を行います。現在、三つの基本パーティションを使っているので、残りは一つしかありません。けれども、Linux の場合は拡張領域を勝手に作成してくれるのできっと大丈夫でしょう。横に出ているヘルプによるとスワップパーティション、/boot と / の三つを作る必要があるらしい。そういうことで、それぞれ、128M, 8M, 1G というようにパーティションを作成しました。次にインストールするパッケージタイプの選択があり、それに基づいて、実際のインストールが行われます。でいろいろ設定して、ハードディスクへの書き込みが開始されました。待つこと数十分、CDROM をぬいて再起動の指示が出ました。というわけで、再起動をといきたいところですが、ちょっと不安なことが...。インストール時には、一応 Linux が立ち上がっているわけですが、その Linux が正常に終了しなかった? ようなのです。具体的には画面が壊れていて、何ら正常な文字が表示されていなかったという症状なので、画面がおかしかっただけという可能性もありますが。 そんなこんなで ThinkPad を再起動させます。ただいきなり Linux を立ち上げるのではなく、一応既存のパーティションが大丈夫なことを確認しておこうかなと思い、C: ドライブを起動することにしました。"Starting Windows ..." のメッセージが表示され、何だ C: ドライブは大丈夫じゃないかと思ったその矢先、"Retry Abort Fail" の選択を迫るプロンプトが表示されました。?。起動時には config.sys の中に書かれているドライバを読み込むようになっていますが、D: ドライブの中にあるドライバを読み込むときにそのメッセージが出てきているようなのです ! 慌てて、コマンドプロンプトから "D:"、"dir" しようと思うのですが、なんと "D:" した時点でエラーが出てしまうのです。というわけで、完全に D: ドライブの内容が読むことすらできなくなっていたのです !!! もう顔は真っ青です。何といっても D: ドライブはバックアップしていません。このホームページの html などのデータ、他重要なデータもすべてこのドライブにあります。うわ〜、どうしよう !!! とは言っても、もうこの状態ではできることはほとんどありません。すでに Linux をインストールした後で、ハードディスクにはいろいろ書き込まれているでしょう。もう復旧は無理です。あるのは絶望感だけです。 結局のところ、どうしようもないので、新たに D: ドライブを format として、かなり昔にバックアップしたデータを書き戻しました...。いったいどうしてこんなことになったのでしょうか? あ〜あ、インストールしなきゃよかった / バックアップをちゃんと取っておけばよかった。トホホ。 こんなシナリオが頭をよぎります。はて、そう言えば、MBR のバックアップを取ってたっけ。なんか拡張領域事件の時もそうだったけど、もしかしたらパーティション操作に弱いのかな? ということで、パーティションを操作できる mbm というツールを起動してみると、なんと! パーティションにエラーがある事が発覚 ! なんで〜。そこで、FD にバックアップしておいた MBR をハードディスクに書き戻し、ThinkPad を再起動...。そして再び C: ドライブから起動して見たものは...。 いつもと変わらぬ起動光景でした。なんとなにも問題はなくなっていたのです。scandisk をかけても何一つエラーは報告されませんでした。ということは結局 MBR がおかしかったのでしょうか? そんなこんなで結局 Linux はインストールできなかったことになります。何といっても、MBR を戻してしまったので Linux パーティションを認識できません。やれやれ。非常に疲れた一日でした。 |
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