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ISBN と ISSN

Last update: 2006/02/18

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ISBN

概要

ISBN とは International Standard Book Numbering の略であり、日本語で言うと、国際標準図書番号という言葉になります。これは国際規格である ISO で、ISO 2108:1992 (Information and documentation - International standard book numbering (ISBN)) として規格化されており、日本でも JIS X 0305:1999 (国際図書標準番号 (ISBN)) として規格化されています。

具体的には 図書やその他の単行刊行物を識別するためのつけられる一意な ID のことで、国際的な機関である International ISBN Agency により、割り当てられた番号を、さらに各ローカル機関で割り当てていくことにより、番号が決定されていきます。

従来用いられてきた ISBN は 10 桁でしたが、需要増に対応するため 2007年01月から、長さが 13 桁に拡張されることになりました。これを識別するため、従来の 10 桁の ISBN を ISBN-10、新たに新設された 13 桁の ISBN を ISBN-13 と表記することになりました。ISBN-13 は、現在 ISBN を EAN (JAN) 13 形式のバーコードにしたときに用いられるコード体系と同一になります。

構成

実際の ISBN-13 の構成は、下記の表のとおりです。ISBN-10 は下記の表のうち前置要素が含まれません。

要素名桁数割り当て機関注記
前置要素
Prefix element
3桁EAN InternationalEAN から割り当てられた 978 を使用します。978 を使い切ったら 979 を使うことになっています。
登録グループ要素
Registration Group element
最大5桁International ISBN Agency国、地域、言語を識別
登録者要素
Registrant element
最大7桁ローカル機関出版社または製作者を識別
刊行物要素
Publication element
最大6桁出版社出版社による刊行物の版を識別
検査文字
Check digit
1桁 誤り検出用のため一桁の数字が計算により求められます。後述しますが ISBN-10 と ISBN-13 ではその計算方法が異なります。
合計13桁  

表記方法

人間が読むための表記方法は次のように行います。

  1. 'ISBN' と次に空白を置く (例: 'ISBN ')
  2. 各項目を空白または '-' で区切って並べる (例: 'ISBN 1-234-56789-X', 'ISBN 978 1 234 56789 7')

ISBN-10 から ISBN-13 への変換方法

ISBN-10 から ISBN-13 に変換するには、ISBN-10 に前置要素として 978 をつけて、検査文字を再計算します。

ISBN-10: ISBN 1-234-56789-X
ISBN-13: ISBN 978-1-234-56789-7

検査文字の計算方法

検査文字の基本的な計算方法は、最後の一桁の検査文字を除いた文字列の各桁に、ある重みを掛け算して、それらの和をとり、最後にその余りを求めます。ISBN-10 と ISBN-13 では、各桁に掛ける重みが異なっています。以下で % は余りを求める演算子とします。

ISBN-10 の場合

10, 9, 8, ..., 2 のように重みを一つずつ減らした値を掛けて、最後に 11 で余りを求めます。11 からその値を引き、結果が 10 なら'X' を、11 なら 0 とします。

例:
ISBN 1-234-56789-?
→ (1*10 + 2*9 + 3*8 + 4*7 + 5*6 + 6*5 + 7*4 + 8*3 + 9*2) % 11
→ 210 % 11
→ 1
結果
→ 11 - 1
→ 10
→ X
→ ISBN 1-234-56789-X

ISBN-13 の場合

検査文字を除いた下位桁から重み 3 と 1 を交互に掛け、最後に 10 で余りを求めます。10 からその値を引き、結果が 10 なら 0 とします。

例:
ISBN 978-1-234-56789-?
→奇数桁: ( 9 + 8 + 2 + 4 + 6 + 8   ) * 1 → 37
→偶数桁: (   7 + 1 + 3 + 5 + 7 + 9 ) * 3 → 96
余りの計算
→ (37+96)%10
→ 133 % 10
→ 3
結果
→ 10 - 3
→ 7
ISBN 978-1-234-56789-7

ISSN

概要

ISSN とは International Standard Serial Number の略であり、日本語で言うと、国際標準逐次刊行物番号という言葉になります。これは国際規格である ISO で、ISO 3297:1998 (Information and documentation - International standard serial number (ISSN)) として規格化されており、日本でも JIS X 0306:1999 (国際標準逐次刊行物番号 (ISSN)) として規格化されています。

具体的には 定期刊行物や新聞、年間出版物、学会の雑誌といった逐次刊行物を識別するためのつけられる一意な ID のことで、国際的な機関である ISSN International Centre により、番号が決定されていきます。

ISSN は 8 桁ですが、EAN (JAN) 13 形式のバーコードなどで使用するときのために 13 桁に表記するための方法が決められています。

構成

ISSN は 8 桁で、上位 4 桁と下位 4 桁に分けられます。下位 4 桁の最下位桁は検査文字です。ISBN と違って 4 桁に分けてあることに、特に意味はありません。

表記方法

人間が読むための表記方法は次のように行います。

  1. 'ISSN' と次に空白を置く (例: 'ISSN ')
  2. 各項目を '-' で区切って並べる (例: 'ISSN 1234-5679')

EAN 13 バーコード用の 13 桁への変換方法

EAN 13 バーコード用の 13 桁に変換するには、前置要素として 977 (3桁) をつけて、検査文字を除去した ISSN (7桁) を並べます。そして 2 桁の価格コード (Price Code) をつけ、最後に検査文字 (1桁) を再計算します。価格コードが特にない場合は '00' を代わりに使用します。さらに、その後 2 桁の月間番号 (Issue Number) をつけることも出来ます。

ISSN:  ISSN 1234-5679
EAN13: 977 1234 567 00 3

検査文字の計算方法

検査文字の基本的な計算方法は、最後の一桁の検査文字を除いた文字列の各桁に、ある重みを掛け算して、それらの和をとり、最後にその余りを求めます。ISSN と 13 桁用では、各桁に掛ける重みが異なっています。以下で % は余りを求める演算子とします。

ISSN の場合

8, 7, ..., 2 のように重みを一つずつ減らした値を掛けて、最後に 11 で余りを求めます。11 からその値を引き、結果が 10 なら'X' を、11 なら 0 とします。

例:
ISSN 1234-567?
→ (1*8 + 2*7 + 3*6 + 4*5 + 5*4 + 6*3 + 7*2) % 11
→ 2 % 11
→ 2
結果
→ 11 - 2
→ 9
→ ISSN 1234-5679

13 桁の場合

検査文字を除いた下位桁から重み 3 と 1 を交互に掛け、最後に 10 で余りを求めます。10 からその値を引き、結果が 10 なら 0 とします。

例:
EAN13: 977 1234 567 00 ?
→奇数桁: ( 9 + 7 + 2 + 4 + 6 + 0   ) * 1 → 28
→偶数桁: (   7 + 1 + 3 + 5 + 7 + 0 ) * 3 → 69
余りの計算
→ (28 + 69) % 10
→ 97 % 10
→ 7
結果
→ 10 - 7
→ 3
EAN13: 977 1234 567 00 3

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